卒業 

今はもう 運命の最中
僕は言われ得ぬ
不安に押し潰されそうで

例えば君がそこにいて
小さく笑ってくれてたらなぁ
僕はもう少し強いのになぁ

みたこともない自分の顔を写した
写真の貼られた受験票片手に

君の生まれた町で
僕は一人キリ
受かるか落ちるか
試験も受けてないから
分からないけれど
何か違うよ
新鮮な心地で
駅に降りた

回答をやめといわれて
僕はため息
多分大丈夫だろうけど
自信はマルでない

喧嘩別れして
口もきかなくなって
いなくなった君が
生まれた町

町の角にある古びた
クレープ屋も
そこを過ぎたところにある
定食屋も
君は一度は使ったかもしれない

思いを巡らせて
物思いに耽って
いろいろ考えながら
終わった入試は
迷う僕がはっきり見える
そんな感じ

終われば何となく
全てがうまくいく気がする
終わってほしい
終わらせたくない
モラトリアム

この試験が終わったら
もう僕たちは卒業で
行き先がまだ決まってないのに
もう出なくちゃね